「使う」を本気で考えた、更新担当者にやさしいWebサイト|新潟大学 PhDリクルート室

佐野直紀

Webコンサルタント
佐野 直紀

プロジェクト事例

お客様プロフィール

法人名新潟大学 PhDリクルート室様
本社〒950-2181 新潟県新潟市西区五十嵐2の町8050(総合教育研究棟D204)
URLhttps://www.phd.niigata-u.ac.jp/
事業紹介

博士後期課程(DC)学生、博士研究員(PD)のキャリア形成を支援する相談・セミナー・イベントの開催・情報提供

博士・博士後期課程のキャリア支援を通じて、多様なキャリアパスを確保し、社会で活躍できる人材の輩出を目指して活動する、新潟大学 PhDリクルート室様。2020年の設立以来、キャリア相談やセミナー、イベントなどを通じて、アカデミアだけでなく産業界へのキャリア形成を支援するプログラムを推進しています。

シアンスでは2024年、同室のWebサイトをリニューアルさせていただきました。今回は、そのリニューアルを通じて情報発信の在り方をあらためて見つめ直す中で感じたことや、日々の運用で実感していることについてお話を伺いました。

リニューアル前と後の変化

Before(課題)

• 組織立ち上げ時に作成したサイトの構造が煩雑化
• 情報の点在により、目的のコンテンツへたどり着きにくい
• 管理画面の操作がやや複雑で、更新が属人的になりがちだった
• 日々の情報発信や運用体制の実情に合わなくなっていた

After(効果)

• 管理画面の刷新により、誰でも直感的に更新可能に
• サイト訪問者(博士学生・教職員・企業)からのポジティブな反響
• 情報整理により、学内外からの問い合わせが増加
• デザインと構造の見直しにより、発信する内容がより伝わりやすく

「増築」を重ねるうちに、情報が見つけにくくなっていた

佐野(シアンス):本日はお忙しい中、お時間をいただきありがとうございます。
さっそくですが、まずは今回のホームページリニューアルを検討されたきっかけについて、お聞かせいただけますか。

弥富様:PhDリクルート室ができたのは2020年でした。当時はまだ組織が立ち上がったばかりで、目的やターゲットもはっきりしていなかったんです。そんなタイミングで、シアンスさんに初めてWebサイトの制作をお願いしました。

その後、取り組みの幅がどんどん広がって、情報も次々に追加していく中で、サイト自体も「増築」を重ねるような形になっていきました。その結果、情報が深い階層に埋もれていたり、あちこちに点在していたりして、全体としてとても煩雑な構造になってしまったんです。

例えば、「科学技術振興機構(JST)」など、国から掲載が義務付けられている情報もどんどん増えていきましたが、構成を見直さないまま追加を続けたことで、どこに何があるのか分かりづらくなっていました

「誰に向けて、何をしたいのか」を一緒に考えてくれた

佐野(シアンス):そうだったんですね。当時の状況がよく伝わってきました。そのような中で、今回あらためて私たちシアンスにご依頼いただいたのは、どんな理由からだったのでしょうか?

弥富様:今回再びお願いしたのは、最初に立ち上げで関わってもらっていたという安心感もありました。でも、それ以上に、最初の打ち合わせで「誰に向けて、どんな目的で発信したいのか」という話をすごく丁寧に聞いてくれて、「自分のサイトのように考えてくれている」と感じたのが決め手でした。

田村様:何をしたいのか、何を伝えたいのかという本質的な部分をヒアリングしてくれて、自分たちも改めて整理できました。たとえば、イベント情報が開催・報告などに分かれてサイト内に散らばっていたんですが、「一か所にまとめましょう。その方が管理が楽になりますよ」と提案していただいて、それは自分たちにはなかった発想でした。

「開始前」「開催終了」などの受付状態を問わず、イベントを一元管理ができる仕組みを実装

佐野(シアンス):日々運営されている中で、どうしても当たり前になっていることってありますよね。私たちは外から拝見する立場だからこそ、客観的な視点で少しでもお役に立てるようなご提案ができればと思いながら取り組んでいました。

弥富様:イベント記事の中に、報告書や次にやることまでがまとまっていると、見る人にも運営側にもやさしい。これまで当たり前だと思っていたけど、そうじゃなかったことに気づけました。

細部まで「一緒につくる」姿勢と熱意が印象的だった

佐野(シアンス):全体を振り返ってみて、特に印象に残っているやり取りやエピソードはありますか?

弥富様:印象に残っているのは毎回の打ち合わせですかね。打ち合わせは毎回1時間を目安にしていましたが、話が深まる場面も多く、気づけば予定よりじっくりお話することもありました(笑)。でも、そこでとことん議論して、方向性を明確にしていけたのがすごく良かったですね。

「絶対にいいサイトにしましょう!」という熱意も、とても印象的でした。あの前向きな姿勢があったからこそ、納得のいく仕上がりになったと感じています

石田様:私はフットワークの軽さや、メールへの迅速なご対応が印象に残っています。また、リニューアルをお願いする際には事前の打ち合わせがとても丁寧だったので、安心してお任せできました。

弥富様:Asana(アサナ)というプロジェクト進捗管理ツールをご提案いただいたのも、とてもありがたかったです。進捗状況が“見える化”されたことで、「今どこまで進んでいるのか」が把握しやすくなり、安心して進めることができました。

また、写真をイラストに置き換えていただいた点も非常に良かったです。写真だと数年経つと撮り直しが必要になりますが、イラストであればそのまま使い続けられますし、学生の講義資料などにも転用しやすく、汎用性が高いと感じています。

イラストを採用することで、画像の差し替えコストを削減(トップページ)

直感的な操作性で、職員の引き継ぎもスムーズに

 

佐野(シアンス):実際に運用されてみて、日々の更新作業などで感じていることがあれば、ぜひお聞かせいただけますか?

弥富様:今回のリニューアルでは、管理画面の使いやすさも重視していました。実際、新任の職員が触っても、すぐに操作方法を理解できて、直感的に動かせるのがありがたかったです。

弥富様:トップページに任意のページをピックアップ表示できる機能も便利で、イベントやニュースをすぐに反映できるのが気に入っています。思い立ったときに変えられるというのが本当にありがたいです。

田村様:WordPress(コンテンツ管理システム)に慣れていない人でもスムーズに更新できるようになったのは、すごく大きな変化でした。

リニューアルを通じて、情報発信の手応えを実感

佐野(シアンス):サイトをリニューアルしてから、何か変化を感じたことや、反響などはありましたか?

弥富様:「これが理由だ」と明確に言い切るのは難しいんですが、リニューアル後、外部からの問い合わせが増えたんです。県内の企業から「キャリア支援の取り組みを詳しく聞きたい」というお問い合わせが来たりして。

また、学内の博士後期課程学生からは、「こんなサイトがあるなんて、誇らしい気持ちになります!」という声も寄せられ、学内外から大変好評をいただいていると感じています

佐野(シアンス):そうだったんですね。それはとても嬉しいです。SEO対策(検索エンジン対応)はかなり力を入れて取り組ませていただいたので、そのあたりが効果につながっているのかもしれませんね。

弥富様:パンフレットは日程や内容、掲載している先輩の声なども毎年変わっていくので、毎年作り直しているんです。Webサイトも、本来はそれくらいの頻度で見直せたら理想的ですよね。

さすがに毎年というのは難しいかもしれませんが、今回のリニューアルを経て、2〜3年に一度は中身や技術面での見直しが必要だと実感しました。定期的に改善する意識を持つことが大事なんだなと感じています。

佐野(シアンス):定期的な点検や改善も含めて、今後も伴走できるようにサポートしていきます。

最近では、ChatGPTなどの生成AIを使って情報を探す人が増えてきました。そうしたAI検索では、サイト内にユーザーの質問にそのまま答えるような表現があるかどうかがとても重要になります。ですので、これからは“見つけてもらえる”だけでなく、“ちゃんと答えがある”Webサイトの構成になるよう、引き続きしっかりサポートしていきたいと考えています。

まとめ

本リニューアルにあたっては、単にデザインや機能を整えるだけでなく、情報の届け方や運用体制についても、改めて整理・検討を重ねながら進めさせていただきました。

博士人材のキャリアを支援する新潟大学PhDリクルート室。その活動を支えるWebサイトが、より使いやすく、伝わりやすい形へと整備された今、これからは日々の情報発信がさらに重要になっていきます。

シアンスは今後も、日々の運用や見直しのご相談を含め、引き続きしっかりとサポートしてまいります。

 

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この記事を書いた人

佐野直紀

Webコンサルタント

佐野 直紀

株式会社シアンスの執行役員。Webコンサルタントとして、BtoB企業のWebサイト制作を数多く手掛ける。
クライアント企業の事業戦略や採用計画に基づいた、Webサイトの企画・設計・提案を得意とする。

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