BtoB企業のWebサイトに必要なブランディングとは

西城孝利

アートディレクター
西城 孝利

ビジネスヒント

新型コロナウイルスの感染拡大の影響により展示会やイベント自粛等の動きを受け、多くのBtoBビジネスでは、営業活動のデジタルシフトが急速に進んでいます。このデジタルシフトの流れにより、自社Webサイトの重要性が非常に高まっています。
総務省が行っている通信利用動向調査によると、自社のホームページを開設している企業の割合は全体で90.1%。いずれの業種でも開設率は85%を超える結果となっています。

出典:令和2年 通信利用動向調査(企業編)

多くの企業がWebサイトを開設する中、オンライン上で他社との差別化や自社サービスの認知拡大を図るにはどうしたら良いでしょうか。それは自社ブランドの価値を改めて明確にし、自社が選ばれる要素をWebサイトにしっかりと落とし込むことです。

ブランディングとユーザー体験の重要性

BtoBのビジネスにおいてWeb上での情報収集が一般化した現在、取引先企業の情報や導入を検討している技術・サービスなど、下調べのための情報を知ることができるWebサイトは非常に需要な役割を担っています。

最初に会った担当者の印象がその企業のイメージに繋がるように、Webサイト上での体験はそのままその企業の印象となります。だからこそ、コーポレートサイトでも企業文化や理念を印象付けるためのブランディングやユーザー体験が重要となってくるのです。

コーポレートサイトを訪れるユーザーの目的は、有益な情報や資料を見つけ持ち帰ることです。Webサイトの使い勝手や表現を通じて「良い体験」を与えておくことはビジネスを展開する上でも重要です。
サイト設計や導線がしっかりしていないと目的の情報が探しにくくなり、ユーザーはストレスを感じることとなります。
また、リンク切れや誤字脱字などはユーザーに不信感を与えることになりますし、メールフォームなどの画面設計や、送信完了画面、自動送信メールの文面でもその印象を左右することがあります。

こういったひとつひとつの小さな体験が無意識的にユーザーの印象に残り、企業のブランディングへとつながっていきます。また、ポジティブな印象を与えることができていれば、競合他社サイトとの比較時にもプラス判断材料となるはずです。

ブランディングの役割

Webサイトのリニューアルを実施したとして、見た目や体裁を整えただけでは一時的な好印象を与えることしかできません。
企業文化や理念に基づくUI設計や、ビジュアルデザイン、Webサイトの使い勝手を向上させユーザーに「良い体験」を与えるための設計など、長期運用にも耐えられるものが必要となります。

コーポレートサイトのリニューアルは対外的だけではなく、従業員に対するインナーブランディングにつながる側面もあります。ブランディングが「ユーザーに対する姿勢」とするならば、従業員も同じようにコーポレートサイトに体現されている企業文化や理念を共有し、同じような態度や姿勢で臨む必要があるからです。

取引が長期にわたり、大きな金額が動くBtoBビジネスにおいて、企業文化や理念が社内で正しく共有されているという一貫性は取引先の業者選択プロセスにおいて大きな役割を果たすことでしょう。

ブランディングとは継続的に形成されるものであり、一貫した企業文化・理念があると印象づけることが、BtoB企業における企業価値の創造につながっていきます。

ブランディングにおけるWebサイト制作のステップ

では、実際にどのようなステップでWebサイトにブランド価値を落とし込んでいけば良いのでしょうか。
Webサイト制作・リニューアルは①戦略策定→②企画立案→③制作→④公開・運用と4つのステップで構成されます。

Webサイト制作ではこの4つのステップを段階を踏みながら明確化し、ブランドが目指す姿を実現していくための一貫性を保っていくことが重要となるのです。
また、この一貫性を維持するためにはステップの上流工程である戦略立案から携わることができるWeb制作会社が必要となります。

戦略立案から携わることができるWeb制作会社の見分け方は別の記事でご紹介いたします。

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この記事を書いた人

西城孝利

アートディレクター

西城 孝利

大規模から小規模まで様々な業種のUI/UXデザインを担当。
長期運用を想定したデザインコンセプトの策定や、トレンドやUXを意識したWebサイト全体の品質管理を行う。

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