会社のホームページはいつリニューアルすべき?
ビジネスヒント
こんにちは、営業課の伊藤と申します。
企業が公式ホームページを持つことが当たり前となった現在。かつては、名刺やパンフレット代わりに企業情報を載せていればよかった時代もありました。しかし、企業ホームページが普及して20年以上が経過した現代では、企業ホームページに求められる役割・機能はかなり進化しています。
一方で「うちはインターネットで何か販売しているわけでもないし、ホームページの見直し時ってイマイチ分からない…」というお声は多く、特に新潟県内のBtoB企業では、10年近くホームページをブラッシュアップしていないケースも珍しくありません。しかし、ホームページのほったらかしによるデメリットは多く、非常にもったいない状況です。
例えば、BtoB企業のホームページに関してこんなデータがあります。
※引用元:BtoBサイト調査 2024 | BtoBサイト調査 | トライベック・ブランド戦略研究所
BtoB顧客側におけるウェブサイトの利用は着実に進んでいます。製品・サービスの購入のために最もよく参考にする情報源は企業Webサイトであり、他の情報源を大きく上回っています。
しかも、一般にBtoBサイトはターゲットのアクセス率や購入率がBtoCサイトを大きく上回ります。BtoB企業こそ効果的かつ効率的なマーケティングおよび営業支援のツールとして、Webサイトの有効活用が求められています。
そこで今回は、「こんなホームページは見直したほうがいい」という例を8つご紹介します。
目次
①ホームページ、あるだけで活用できていない(情報が古い、少ない…)
デザイン・見た目の良し悪しに関係なく、企業ホームページに最新の企業情報やサービス内容が反映されていないと、「全然メンテナンスされていない」「掲載情報を信じていいのだろうか」と顧客(既存顧客・潜在顧客)からの信頼を失う可能性があります。
さらに、デザイン・見た目が明らかに古い場合には「内向きな企業なのかな…古い体質なのかな…」と不安感やネガティブな印象を与えかねません。
潜在顧客、求職者、営業マン、従業員、その家族、近隣住民などが何らかの理由でそのホームページを見て、見る前よりイメージを下げてしまう可能性が高いのです。
ホームページは24時間365日全世界に開いている企業の顔です。それが不安感・不信感やマイナスイメージを与え、来たかもしれない問い合わせをシャットアウトしている可能性があります。一刻も早く改善すべきでしょう。
②スマホ閲覧に対応できていない(PCと同じ画面なので小さくて見づらい…)
法人向けホームページであっても、近年はスマートフォンからのアクセス割合が増えています。求職者用のコンテンツがある場合は、スマートフォンからの閲覧率がさらに高くなります。
上の2つのホームページを見たとき、右のスマホ非対応サイトは、いちいち指で拡大して細かい文字を読んだりボタンを探したりする必要があり、手間がかかる&イライラします。(もっと言えば、パッと開いた瞬間に見る気を失いますよね…。)
左のスマホ対応サイトであれば、閲覧者に不便な思いをさせることなくサクサク閲覧&操作していただけます。
特に、企業が採用活動のターゲットとする若年層(10代後半~20代)は「Z世代」にあたり、「タイパ(=タイムパフォーマンス)」を重視すると言われています。
サクサク探しやすい・見やすいホームページで適切な情報提供をしてあげることが、これらの若年層に選んでもらうための第一歩となるのです。
③発信できる情報があるのに掲載していない(更新が大変、更新に費用がかかる、そもそも掲載場所がない…)
営業活動(マーケティング)が目的でも、採用活動(リクルーティング)が目的でも、社外に向けた積極的な情報発信が重要になってきています。営業マンや採用担当者のマンパワーだけでは、Web上の市場(Web検索、SNS等)にアプローチできないためです。人手が減っていく時代、非効率な対面の活動のみでは成長が難しいでしょう。
Web市場を開拓するには、Web上に自社の情報をたくさん流通させるしかありません。
「うちの会社にそんな大した情報はない」と思うかもしれませんが、大げさに考える必要はなく、以下のような情報で構いません。
営業活動の場合
導入事例、お客様の声、イベント告知/参加報告、新商品、キャンペーン、補助金、お役立ち記事
採用活動の場合
採用イベント、研修、社内イベント、社外活動、日常業務の一コマ、各職種の社員紹介、会社設備等の紹介記事
今まで情報発信をしてこなかった会社では、ネタ探しの習慣がないため最初は大変に感じるかもしれませんが、意外とあるものです。例えば既に社内報があれば、その内容から社外秘の情報を抜けば何本か記事になるかもしれませんね。営業日報にも記事にできるネタがあるかもしれません。
現在のホームページに「ニュース」や「会社ブログ」といった情報発信のコンテンツがない場合は、追加を検討してもよいでしょう。その際にCMS(コンテンツ管理システム)を導入することで、制作会社に依頼せずとも自社で簡単に更新できるようになります。
※CMSに関するコラム記事はこちら:
CMSとは?Webサイト運用を効率化する仕組みと導入のメリット
④企業イメージアップ(ブランディング)に力を入れたい
社長交代、CI(ロゴ等)変更、創立〇周年、株式上場などなど、企業のイメージアップやブランディングに取り組むタイミングでは、ホームページの見直しは非常に有効な手段です。ホームページは企業の第一印象を左右します。うまく自社の雰囲気や強みが伝えられていない、現在の自社の姿とギャップが生じていると感じる場合は、プロに相談してみましょう。企業イメージアップを実現するデザインやコンテンツの提案をしてもらえるはずです。また、競合他社の調査もしてもらえば、他社とは差別化されたデザインやコンテンツで自社の強みをアピールすることができます。
さらに、面白いことに、自社の理念や強みを目に見える形で表現することは、従業員の意識にも徐々に影響してきます。自社ブランドを社員ひとりひとりに浸透させるのは大変ですが、ホームページの刷新はこの「インナーブランディング」の面でも大きな助けになってくれるのです。
⑤人材採用に力を入れたい
ホームページを通じて、社風や働く魅力を言語化・視覚化することは、求職者の志望度を高める上で欠かせなくなっています。例えばこんなデータがあります。
※引用元:「2025年卒 採用ホームページに関する調査」2024年7月 株式会社キャリタス / キャリタスリサーチ
「影響する」と回答
- 採用ホームページのデザインや情報が古いということは、採用に関してあまり重きを置いていないのではないかと考えてしまう。 <理系男⼦>
- 採用にあまり⼒を⼊れていないという印象を受けて、新卒に対する待遇や社風について不安を感じる。 <⽂系⼥⼦>
- 企業の顔ともいえるような採用HPに手が回らないほど、業務が切⽻詰まった状態なのだろうかと不安になる。 <理系⼥⼦>
- 情報が更新されないと時代の変化に追いついていない、採用に⼒を⼊れていないと考える。 <⽂系男⼦>
- 企業情報が古いことで、時代の波に乗り切れていない印象。また情報が更新されないことで、最近の社員の働き方のイメージを掴むことが難しい。 <理系⼥⼦>
- IT通信系の業界を⾒ていたので、会社の「顔」であるホームページに⼒を⼊れていない企業は、どうなのかと思うこともあった。 <⽂系男⼦>
- デザインが古いと会社のシステムも古いのではないかと思う。 <⽂系⼥⼦>
「影響する」と回答した学生のコメントが生々しいですね…。面接と同じで、採用ホームページも第一印象は非常に大切ということでしょう。
もちろんデザイン・見た目だけでなく、掲載するコンテンツも大切です。志望度を高めてもらうため、そして安心して入社を決めてもらうため、自分が働くリアルなイメージを学生・求職者が描けるようにしましょう。求職者側にも「リアルな話が聞きたい」「良いところばかりでなく、本当のところを教えてほしい」というニーズがあります。
ただし、良く見せようとして実際とは違う企業像を作り出してしまうのはNGです。一時的に魅力を感じてもらえたとしても、入社後にギャップやミスマッチを感じて早々に離職されてしまっては、かえってマイナスです。あくまでも、自社の実像に即した内容を魅力的に分かりやすく表現するのです。
とはいえ、自社の特徴や社風や良いところを把握し客観的に表現するのは、非常に難しいことです。早めにプロに相談し、デザインやコンテンツ内容の企画からしてもらうことをおすすめします。例えばシアンスでは、人事担当者様へのヒアリングや同業他社の調査等を通して、訴求ポイントやグランドデザインの企画からご提案しています。
人口減少が進み、県外との人材の取り合いが白熱する昨今、新潟県内では採用活動に苦戦しているBtoB企業が多いと思います。新潟県には、一般的な知名度は低くても、独自の製品や技術を持っていたり、海外展開していたりと、優良な企業がたくさんあると感じます。ぜひお声掛けいただき、貴社の特徴や良い部分をアピールするお手伝いをさせていただければ幸いです。
⑥特定の事業に力を入れたい
強化したい事業がある場合、その事業に適したサービスサイト(特設サイト・特設ページ)を作成することで、特定のサービスや製品に焦点を当てた集客戦略が展開できます。企業サイトよりも絞り込んだターゲット層に訴求することで、顧客獲得に繋げやすくなるのです。
BtoB企業の方は、「うちはネットで販売するような業界じゃないし…」と思うかもしれませんね。しかし、こんなデータがあります。製造業を主とする企業の営業・販促担当者に対して行われた2021年の調査です。
※引用元:製造業界の営業・販促を調査 58%が「ホームページからの問合せは商談に繋がりやすい」と回答 非対面での営業・販促に企業ホームページの改善が有効 | 株式会社マーケライズのプレスリリース
■58.0%の企業が、一番商談に繋がる割合が高い問合わせは「ホームページから」と回答
■今後のマーケティングにおいて強化したい分野のトップは「自社ホームページ」
BtoBの商材といえども、Web上でのマーケティングが何年も前から普及してきています。取り組む企業が増えている中、そこに取り組まない企業はどんどん取り残されていくことになります。
幸い、特定の事業に特化したサービスサイトというのは、コーポレートサイト(企業の公式サイト)よりもスピーディーに構築できるケースが多いです。コーポレートサイトは、たくさんの部署や経営層がかかわるため意思決定が遅くなりがちで、ターゲット層も多岐に渡るため検討事項が多くなります。サービスサイトはその逆で、特定の事業部が主な意思決定を担い、ターゲット層もある程度絞られるため、検討プロセスが比較的シンプルで済むわけです。
それだけでなく、SEO対策(検索エンジン最適化)もやりやすいですし、マーケティングオートメーション(MA)等のWeb営業ツールといった、集客力・営業力向上に繋がる施策も打ちやすくなります。
⑦同業他社のホームページを見たら進化していた
長らくホームページをほったらかしにしていた企業がリニューアルを検討するきっかけとして、意外と多いのが「社外の人にホームページが古いと言われた」というものです。社外の人が教えてくれればいいのですが、思っていてもわざわざ指摘しない人が大半でしょう。言ってもらえた企業はラッキーです。
自力で気が付くためには、同業他社のホームページを時々チェックしてみてはいかがでしょうか。もしくはGoogle検索で、自社のサービス関連のキーワードで検索してみるのもおすすめです。(例えばシアンスの場合は「ホームページ制作 新潟」等)
自社の潜在顧客が検索しそうなキーワードで上位に出てくるホームページがどんなものか。これは大変参考になります。競合他社の営業現場を覗く機会はないと思いますが、ホームページならいつでも見学可能なのです。
同業他社のホームページが進化しているのに対し、自社が古いままだと、気付かぬうちに競争に負けている可能性があります。
⑧今期の業績がとても良さそう
今期の業績が好調な場合は、今後の成長のために、ホームページのリニューアルに投資する良い機会です。というのも、ホームページの制作費用は、基本的に広告宣伝費として損金に算入できるからです。
※EC機能や会員登録等のプログラムを持つ場合、ソフトウェア開発費の部分だけ資産計上が必要になる可能性があります。詳細は顧問税理士等にご確認ください。
もし当年度の経費でホームページを構築・刷新したい場合、会計の都合上、年度内にホームページを完成させる必要があります。一般的にホームページの制作期間は発注から3ヶ月~の場合が多いため、逆算して早めに発注し、希望納期を明示するようにしましょう。
まとめ:ホームページリニューアルで得られるメリット
- 企業イメージ向上:企業イメージを改善し、信頼性を向上できます。
- 顧客満足度向上:分かりやすく使いやすいホームページは、顧客満足度向上に繋がります。
- 採用力向上:学生や求職者の関心を高め、志望度の向上や入社意思決定に貢献します。
- 集客力・営業力向上:SEO対策やマーケティングツールなど、集客力・営業力向上につながる施策を導入できます。
- 競合との差別化:独自のコンテンツやデザインで、競合他社との差別化を図れます。
- 業務効率化:CMS導入等により、ホームページの更新作業が効率化されます。
ホームページは、企業にとって非常に重要な資産です。定期的に見直し、時代に合わせたリニューアルを行うことで、企業の成長に貢献します。
もし、皆様の会社が上記のような悩みを抱えているのであれば、ぜひ一度、ホームページのリニューアルを検討してみてはいかがでしょうか。
パンフレット等の印刷物と違い、ホームページは公開直後から全世界に向けて発信が可能、尚且ついつでも修正可能なメディアです。つまり、ホームページの見直しは早ければ早いほど良いのです。極端な話、完璧な作り直しを目指すあまりリニューアル公開を延ばしてしまうよりも、少しでもベターな状態にどんどんブラッシュアップしていくほうが良いとも言えます。
シアンスでは、お客様のニーズに合わせた最適なホームページリニューアルを実現します。お気軽にご相談ください。
ちなみに、シアンスでリニューアルさせていただいたお客様へのインタビューをこちらに掲載しています。ご参考としてぜひご覧ください。
プロジェクト事例 | コラム | Web制作・デジタルマーケティングのシアンス-新潟
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